バリ島は安全?観光地を訪れるだけじゃわからない「インドネシアの課題」に迫る




こんにちは! 11/11〜12/2までバリ島に滞在していた、恋する旅ライターかおりです。

リゾートとして名高いバリ島では、ラグジュアリーなホテルや豊かな自然、おしゃれなショップばかりが注目されがちですが、実際に足を運んでみると、そこらじゅうにいる野良犬、陥没した道、垂れ下がった電線など、管理が行き届いていない部分も目につきます。

コペルニクの最高戦略責任者・濱川知宏さん

そこで、バリ島に拠点を置くNPO法人コペルニクの濱川知宏さんに、インドネシアが抱える課題について伺いました。

コペルニクは途上国の人々の「生活の向上」と「自立」を目指し、革新的なテクノロジーを現地の人々へ届けている団体です。今回、急な申し出にも関わらず、快く取材を引き受けてくれました。

バリ島の住環境は未熟?それとも日本が過剰なのか?

ウブドの観光スポット「モンキーフォレスト」の近くで見かけた垂れ下がった電線

かおり:私は東京を拠点にして暮らしています。今回、初めてバリ島を訪れて気になったマイナスポイントは、病気を持っていそうな野良犬たちと陥没したボコボコの道でした。

もちろん美しい自然やハイセンスなカフェなど、ステキなところもたくさんあるんですが、リゾート地とは言えまだまだ安全とは言い切れないんだなって。ウブドに暮らしていて、危険を感じることってないですか?

濱川さん:ほとんどないですよ。治安もいいですし。

かおり:濱川さんは小さなお子さんの子育てもされているそうですが、お子さんが外を歩くのに危険だと感じることもないですか? 子どもだったら身体がハマってしまうような大きな穴が道に空いていたりして、私が親だったら、ちょっと1人では歩かせられないなと思ってしまって……。

ウブドで見かけた大きな穴が空いた道。この程度の穴はウブドでは珍しくない

濱川さん:僕はそんなふうに思ったことはないですね。きっと、小林さんの基準が東京だからでしょうね。世界のスタンダードを見ると、バリはまだ状態がいいほうなんです。子どもでも大人でも、世界のスタンダードの状態に順応して慣れていく必要があるなと思います。

かおり:なるほど。東京の住環境は、整いすぎているんですね。

濱川さん:東京レベルの環境はシンガポールとか一部の地域でしか再現できないですし、僕らは再現する必要もないと思っています。それに、便利な住環境に慣れるほど人間としてのサバイバル能力が衰えてしまうという課題もあるんです。

かおり:言われてみればそうですね。こっちに来てほんの2週間ほどですが、少しサバイバル能力が鍛えられたと思います。常に道に落ちないようにとか、犬に噛まれないようにとか、気を配らないといけなかったので。



インドネシアの貧困層が減らないワケ

バリ島ではいたるところで野良犬を見かける。この犬たちはキレイなほう

かおり:今回、縁あって3週間バリに滞在することになったので、インドネシアが抱える課題についても知りたいと思っています。こちらではどんな課題があるのでしょうか?

濱川さん:インドネシアは著しい経済成長を遂げている国ではありますが、国全体を見ると経済状態はまだまだ低いんです。年間3,000ドル以下で生活しているBOP層は、未だに95%以上です。

ジャワ島とかジャカルタとかバリとか、裕福な場所を見ると発展が目につきますが、バリを堺に東に行くと貧困地区ばかりです。

かおり:これだけ観光産業が発展していても、まだまだ課題だらけなんですね。

バリにはハイセンスなショップやレストランが多くあり、観光客でにぎわっていた

濱川さん何万という島からなるインドネシアでは、インフラを整えるのが最大の課題なんです。陸続きであれば道路や線路をつくることも容易ですが、島が転々としているので、資材を運ぶだけでもすごくコストがかかります。インドやアフリカなど、他の途上国とはまた違った課題を抱えているんです。

かおり:なるほど。地形的な条件が似ているフィリピンも同じような課題を抱えているかもしれませんね。ただ、フィリピンにはストリートチルドレンがたくさんいましたが、バリではそういった子どもはほとんど見ていません。

フィリピンにもバリにも共通するなと思ったのは、「身体障害者の方を一切見ない」こと。どこに行っても見かけないので、彼らはどうやって暮らしているんだろうと……。

濱川さん:途上国に共通する課題ですが、健常者でも才能を発揮する機会がないなか、ハンディキャップを負った方々が活躍するのは、余計に難しいですよね。あと、インドネシアは日本と似ていて、障害をタブー視するような風潮があって、あまり人目につくような場所には出てこないのかもしれないですね。

あとは物理的にバリアフリーが進んでいないので、車椅子が走るのが難しかったり。

かおり:そうですよね。バリの課題について知ることができて、良かったです。私も微力ながら、自分ができることを考えていこうと思います。

コペルニクが扱う革新的な製品をご紹介

最後に、コペルニクが扱うテクノロジーを活用した製品の一部をご紹介! 電気やガスなどの資源が不十分な途上国でも使える革新的なアイテムです。

◉D.ライト S20

非常に効率的なLEDライトを使用し、フル充電で8時間点灯するソーラーライト。取り外しや充電がとても簡単にも関わらず、360℃手元を明るく照らしてくれます。

製品単価(参考用): $10.00(約1,100円)
※D.ライト S20の詳細は、こちらから。

◉NAZAVA BENING 1 浄水器(13.5ℓ、フィルター1個)

タンクが2つ積み重なったシンプルなデザインの浄水器。2つのタンクの中央に設置されたセラミックフィルターで浄水するシステムで、飲み水にプラスチックの味や臭いが残らないよう、純度の高いプラスチックを使用しているそう。濁っている川の水でも、この浄水器を使えば美味しく安全な水に変わるという優れもの。

製品単価(参考用):Rp.225,000(約1,800円)
※NAZAVA BENING 1 浄水器(13.5ℓ、フィルター1個)の詳細は、こちらから。

ACE1 COOK STOVE バイオマス調理用コンロ

従来の調理用コンロに比べ、燃料を70%節約できる環境に配慮された調理用コンロ。さらに、木材のみならず様々なバイオマス燃料に対応するという利点も。モバイル機器やLED照明への電源供給も可能と、機能性にも優れています。

製品単価:US$150(約17,000円)
※ACE1 COOK STOVE バイオマス調理用コンロの詳細は、こちらから。

今回の取材を通して、いかに自分が世界の課題に対して無知であったかがよくわかりました。バリ島に長期滞在したからこそ細部まで見ることができて、日本(東京)との違いにも気づくことができたのだと思います。

みなさんがバリ島を訪れた際は、美しい自然やおしゃれなレストランだけじゃなく、インドネシアの課題にも目を向けてみると、より充実した滞在になるのではないでしょうか。

※今、バリ島は54年ぶりのアグン山の噴火によって、13万人以上が避難生活を余儀なくされ、観光産業にも大打撃を受けています。コペルニクでは避難所生活を送る人々へ、現地組織と連携して必要な支援物資を届ける支援を行っているとのこと。

★支援金の寄付については、こちらをご覧ください。




ABOUTこの記事をかいた人

1981年、埼玉県生まれ。2014年ライターデビュー。WEBメディアを中心に、【働き方、ライフスタイル、旅、恋愛、スポーツ】など幅広く執筆。 東京を拠点に、ときどき国内外を旅しながら旅と仕事を両立しています。2017年はトータル90日間、旅をしていました。 ブログや執筆記事の更新は、Facebookにて(フォロー大歓迎!!)、日常や旅写真は、Instagramにてお知らせ♡