メイド・イン・ウガンダを世界へ。トラベルバッグブランド・RICCI EVERYDAY 仲本氏が「CHIVAS VENTURE」2018年度日本代表に!




こんにちは! 恋する旅ライターかおりです。
今日はアフリカが大好きなみなさんにとって、嬉しいニュースをお届けします!

スコッチウイスキー「シーバスリーガル」を展開するシーバスブラザーズ社で毎年開催されている、社会起業家たちの世界大会「CHIVAS VENTURE (シーバス・ベンチャー)」にて、ウガンダ発のトラベルバッグブランド「RICCI EVERYDAY」の代表取締役 COO 仲本千津さんが日本代表に選ばれたんです。

今回、私は千津さんが登壇される「CHIVAS VENTURE  2018年度代表者発表会」に潜入! 会場のグランドハイアット東京には、きらびやかな衣装を身にまとった千津さん、そして豪華ゲストが続々登場しました。

この発表会の様子を写真付きでレポートします!

総額100万ドルを助成!CHIVAS VENTURE (シーバス・ベンチャー)って?

「CHIVAS VENTURE」とは、スコッチウイスキー「シーバスリーガル」を展開するシーバスブラザーズ社が2014年に設立した、社会起業家のためのグローバルコンペティション。ウイスキーの会社が、グローバルコンペティションを開催しているなんて意外ですね。

CHIVAS VENTUREでは、毎年総額100万ドルを助成しているそう! 100万ドルといったら、およそ1億1,000万円……! 社会起業家たちへの大きな期待が込められた大会であることがわかります。

「CHIVAS VENTURE」の公式サイトより

第4回となる2018年度は、日本を含む29カ国から「もっとも才能豊かな起業家1名」を選出。各国の代表者たちがビジネスアイディアを競い合い、オンラインによる投票と5月24日にアムステルダムで行われるファイナルピッチによって、総額100万ドルが分配されます。

過去大会では、貧困に苦しむ小規模農家のために新たなブランドを立ち上げた起業家や低所得者層の人々が価値を創造できるリサイクル事業を行う起業家など、社会的弱者や困窮している人々をサポートする事業を展開する活動家が目立ちます。

日本からはメイド・イン・ジャパンの工場直結ファッションブランド「Factelier(ファクトリエ)」の代表取締役CEO 山田敏夫氏(2017年度代表)や、バイオベンチャー企業の株式会社MOLCURE 共同創業者・代表取締役CEO 小川隆氏(2016年度代表)が選ばれています。

「RICCI EVERYDAY」の仲本千津さんが2018年の日本代表に!

そんな社会的インパクトをもたらす起業家が集まる大会で、2018年度の日本代表に選ばれたのが「RICCI EVERYDAY」の代表取締役 COOである仲本千津さんです。

RICCI EVERYDAYといえば、カラフルでプレイフルなアフリカン・プリントを使ったアケロバッグが看板商品。デザインによってコーディネートの主役にもアクセントにもなるアケロバッグは、非日常の旅に華を添えるトラベルアイテムとして最適なんです。

私も昨夏にお気に入りの一品を購入させていただき、あらゆるシーンで愛用しています。昨年訪れたセブ島やバリ島の旅でも、大活躍してくれました。荷物がたっぷり入るうえに、ポップなデザインは南国の海と青空に最高に映える!

そして、RICCI EVERYDAYを語るなら欠かせないのが、ウガンダのシングルマザーたちがハンドメイドで製作しているということ。

国内最高峰の大学を出ても30%程度の人しかまともな仕事に就けないというウガンダでは、働きたくても働けない女性たちが多くいます。小さな子どもを持つシングルマザーなら、なおさら事態は深刻。生活費を稼ぐためにやむなくセックスワーカーになるのも、現地ではめずらしいことではありません。

シングルマザーや元子供兵と呼ばれる社会的に疎外されてきた人々が、才能を活かし誇りを持って働ける場所を創りたい。それがRICCI EVERYDAYが大切にしているビジョンです。

実際にRICCI EVERYDAYで雇用されている女性たちは、働くやりがいを手に入れただけでなく生活の質も著しく向上していると言います。

こういった事業の社会性が高く評価され、千津さんが日本代表に選出されたのです。

色鮮やかなアフリカン・プリントのドレスにも注目

発表会ではシーバスブラザーズ社の代表であるティム・ペック氏の挨拶のあと、千津さんが登場。鮮やかな赤色のドレスを身に付けた千津さんは、いつにも増してキラキラ輝いていました。

実はこのドレスもアフリカン・プリントを使ったもの。ガーナで購入した布を使って、ウガンダのテーラーに仕立ててもらったそう。赤ベースにゴールドが散りばめられた上品な柄で、千津さんにとってもお似合いです。 

オーダーメイドだから千津さんの体型にピッタリ合っていて最高にキレイ。私はひたすらドレスとアクセサリーに見とれていました……!

では以下、千津さんのコメントを抜粋してご紹介します。

「CHIVAS VENTUREは世界中からたくさんの社会起業家が集まって、さまざまなグローバルイシューの解決に向けて議論を重ねていく、貴重な最高の機会だと考えています。

エキスパートによるメンタリングや社会起業家たちとの議論を通じて、リーダーシップを養ったり事業戦略のブラッシュアップを図ったりと、この機会を存分に活用できたらと思います。

私たちの事業はファッションという切り口で、社会的に疎外されてきた人たちを適切に巻き込みながら、今後10年20年と事業を続け、社会的に大きなインパクトをもたらすことをテーマに置いています。

いろいろな方からアドバイスをもらいつつ、そのテーマを達成できるように一生懸命がんばりたいと思っていますので、ご支援のほどよろしくお願いいたします」

世界展開も視野に!「RICCI EVERYDAY」の今後の展望

さらに千津さんから、今後の事業展望についてもコメントがありました。RICCI EVERYDAYでは、以下2つの展望を掲げているそうです。

<展望①さらなる就業機会の提供>

「現在、ウガンダのカンパラ市に工房を1つ構えていますが、今後はウガンダ北部や近隣諸国の南スーダンやコンゴなどにも生産拠点をつくり、高い技術力を持つ職人を育成しながら、さらなる雇用創出に貢献したいと考えています」

<展望②販路の拡大>

「現在は日本のポップアップストア及びオンライン販売、ウガンダ国内の直営店での販売のみですが、今後は世界展開を視野に入れて動いていきます。まずはオーストラリアのシドニーやメルボルン、米国のロサンゼルスなどに、販路を拡大したいと考えています」

千津さんは今回の日本代表以前にも、『日本イノベーター大賞2017』(主催:日経BP社)特別賞、『第6回DBJ女性新ビジネスプランコンペティション』(主催:日本政策投資銀行(DBJ))事業奨励賞、『第5回グローバル大賞』(主催:一般社団法人東京ニュービジネス協議会)国際アントレプレナー賞最優秀賞など、そうそうたる賞を受賞されています。

あらゆる方面から注目を浴び、ますます勢いづいているRICCI EVERYDAY。とはいえ「つくり手の顔が見えるものづくり」に対するこだわりは、きっと変わらず在り続けるのではないでしょうか。

今年5月に行われる世界大会で、千津さんがどんなプレゼンテーションを聞かせてくれるのか楽しみでなりません! オンライン投票もありますし、みなさん一緒に応援しましょうね〜!!

会場には中田英寿さんや秋元康さんも登場!

ここからはアフリカには関係のないオマケ情報ですので、気になる方のみどうぞ(笑)

今回は、CHIVAS VENTUREの日本代表者発表以外にも内容が盛りだくさん! スコッチウイスキー「シーバスリーガル」と元サッカー選手の中田英寿さんが代表取締役CEOを務める株式会社JAPAN CRAFT SAKE COMPANYがコラボした新プロジェクト「Chivas Craft Brothers Project(シーバス クラフト ブラザーズ プロジェクト)」についても発表がありました。

日本とスコットランドの文化を融合し、日本酒づくりとスコッチウイスキーづくりの伝統技術を組み合わせ、新たな味わいを創り上げるのだそう。

今年6月には、シーバスリーガルのウイスキー熟成に使用した樽に1983年創業の「桝田酒造店」の日本酒を詰めて熟成させた、新しい価値の日本酒が完成する予定だそうです!

さらに、「シーバスリーガル ゴールドシグネチャー・アワード 2018 Presented by GOETHE」の受賞者発表も。同賞は株式会社幻冬舎が発行する雑誌『GOETHE(ゲーテ)』によって設立された賞で、今回で8回目となるそう。

2018年の受賞者は以下のとおりです。
<ソーシャル部門>LINE株式会社 代表取締役社長CEO 出澤剛氏
<ファッション部門>株式会社マッシュホールディングス代表取締役社長 近藤広幸氏
<エンターテインメント部門>公益財団法人 日本サッカー協会 最高顧問 川淵三郎氏

会場には受賞した3名のほか、特別審査員を務めた作詞家・プロデューサーの秋元康氏、幻冬舎 代表取締役社長の見城徹氏も登場し、コメントを寄せました。

豪華な面々が集った、なんとも刺激的な発表会でした! 

アフリカクエスト及び恋する旅ライターかおりは、これからもRICCI EVERYDAYのニュースを届けていきますので、ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします!

※RICCI EVERYDAYのSHOP情報はこちらから。

※こちらの記事は、Africa Quest.comに転載していただいています。




ABOUTこの記事をかいた人

【フリーライター/北欧イノベーション研究家】1981年、埼玉県生まれ。「自由なライフスタイル」に憧れて、2016年にOLからフリーライターへ。【イノベーション、キャリア、海外文化】などの記事を執筆。2020年に拠点を北欧に移し、デンマークに6ヵ月、フィンランド・ヘルシンキに約1年長期滞在。現地スタートアップやカンファレンスを多数取材しました。2022年3月より東京拠点に戻しつつ、北欧イノベーションの研究を継続しています。