フリーランスから会社員に戻ったら1ヶ月が限界だった




かおり
フリーライター歴、まもなく3年の「恋する旅ライターかおり」です

フリーライターって正直、大した下積みがなくてもなれてしまうハードルが低い職業です。ただ、フリーライター1本で長くやっていこうと思うと、専門分野があったり、たくさんフォロワーがいたり、何かしらの強みがないと難しいです。

周囲のライターさんは、PRの分野に手を広げたり、フォトグラファーとしてカメラスキルを磨いたり、講座を開いたり、ライタープラスαで仕事をされている方が増えてます。

そんななか、私はどんなスキルを身につけようかと考え、一度、編集プロダクションの社員として働いてみようと思いました。

運良く正社員として受け入れてくれるという編プロが見つかり、不安を抱えながらもトライアル入社を決めたんですが、結果的に1ヶ月しかもちませんでした。そのエピソードを綴りたいと思います。

最初のストレスは、仕事がなかったこと

会社に出社するのなんて、およそ3年ぶりです。

どうしよ〜、なじめるかな〜、とちょっとドキドキしながら向かうと、いきなりラッシュに遭遇。テンション劇落ち。そうですよね、会社員になると、このラッシュと付き合っていかなきゃいけないんですよね。

もう、この時点でくじけそうでした。ですが、さすがに初日からイラついて出社するワケにもいかないので、爽やかに「おはようございまーす」と挨拶して扉をくぐりました。

初日だから、みなさんに挨拶して回るのかなと思いきや、挨拶はメールでサラッとで良いとのこと。いただいたばかりのメールアドレスから、簡単な経歴やブログのURLなどを書いて送るも、誰からも返信なし。

「メールの送付が終わったので、何かやることありますか?」と聞くと、「とりあえず大丈夫」とのこと。その後も何も振られなかったので、資料を読んだりしているうちに、1日が終わりました。

あ、ちなみにランチは1人です。「好きな時間に1時間とってね」と言われて、結局30日間、ずっと1人でランチしました。

その後も、数日は大した仕事を与えられないまま過ごしたと思います。まぁ、みなさん忙しいので致し方ないことだと思うんですが、なんだかみじめな気持ちでした。仕事がないのは、めちゃくちゃストレス。

ライティング以外の雑務が多くて、非効率

これは、すごく疑問だったんですが、総務みたいな人じゃなくて、ライター・編集者陣が電話に出たり、お茶出しをしたり、雑務をこなさなきゃいけないのって非効率じゃないですか?

もちろんやるのは新人さん中心なんですが、けっこうな頻度なので、電話が鳴るたび、来客があるたびに集中力が途切れてしまう。そして、かかってくるのは、大体、総務・経理かベテランライター宛の電話です。

新人ライターが出たところで、他の人に電話を回すだけ。ただただ時間のムダとしか思えませんでした。いっそのこと電話は携帯だけにして、固定電話をなくしちゃえばいいのに、とも思いました。

ですが、この面倒なやり方が会社(社長)の方針らしい。その時点で、この会社と相性合わなそうと感じていました。

リモートワークを一切、認めてくれない

これは理想のリモートワーク

これは、賛否両論あると思ってます。すべての会社でリモートワークが導入できるとは思ってません。

ですが、ライター・編集職だったら、努力次第でできると思うんですよね。とくに子供が小さいうちは、リモートにできたら、どんなにラクになるか。私は子供はおろか結婚もしていませんが、すごくすごくそう思います。

会社に入って、2週間ほど経過したとき、あまりに窮屈さを感じてストレスがひどかったので、社長に「リモートワークさせてもらえませんか?」と直談判しました。

入社前にもリモートワークを掛け合って「NG」と言われたので、きっと無理だろうと思ったんですが、もう体調的に厳しかったので。

でも、答えは「No」でした。他の社員を差し置いて新人の私だけリモートをさせてもらうのは、あまりに図々しいとは思いましたが、今は無理でも検討するキッカケになればと考えての発言でした。

きっとこの先、2〜3年は変わらないんだろうなと、このとき思いました。

ストレスが増えるぐらいなら、不安定なほうがマシ

1ヶ月の間に、1つだけ大きめの案件を任せてもらい、それを社長にアドバイスをいただきながら取り組めたのは、すごく大きな財産でした。

ライターの大先輩である社長に赤入れをしてもらって、自分の原稿との違いをマジマジと感じたものの、結果的に社長からはお褒めの言葉をいただくことができました。それは素直に嬉しかったし、自信になりました。

だがしかし、会社員生活は私が想像していたより、ずっとしんどいものでした。というか、以前よりずっとしんどく感じるようになってしまっていたんです。

私も長らく会社員だった経験があるので、どんな感じかはわかっているつもりでしたが、この3年間、フリーランスとしてやっていくうちに、感じ方が大きく変わったのだと思います。

ストレスに対する私の拒否反応は相当なものでした。フリーランスって、自分のコンディションを整えることに敏感になるので、ストレスもより強く感じてしまうみたいです。とくに私はそういうタイプみたい。単純にワガママなんです。

そんなこんなで1ヶ月でフリーランスに逆戻りしまして。もちろん固定給がもらえる会社員に比べたら、毎月収入が上下するフリーは不安定です。

収入が不安定になりやすいこともストレスですが、それよりもやりたくないことをやり続けるストレスのほうが、よっぽど強い。

私はそう思ったので、フリーに戻って戦略を立て直すことにしました。すでに、もう新しいことを始めています! それは、また別途、記事にしますね〜。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!




ABOUTこの記事をかいた人

【フリーライター/北欧イノベーション研究家】1981年、埼玉県生まれ。「自由なライフスタイル」に憧れて、2016年にOLからフリーライターへ。【イノベーション、キャリア、海外文化】などの記事を執筆。2020年に拠点を北欧に移し、デンマークに6ヵ月、フィンランド・ヘルシンキに約1年長期滞在。現地スタートアップやカンファレンスを多数取材しました。2022年3月より東京拠点に戻しつつ、北欧イノベーションの研究を継続しています。