「フリーランスって大変そう」「私には絶対ムリ」。私はフリーランスとして独立してから、多くの人にこう言われました。
はい、現実的に楽ではありません。
でも、いくつかの心得を持ち誠実に仕事をしていれば、よっぽど不向きかつ需要のない職業でない限り、道は開けるというのが私の自論です。
今日は「駆け出しのフリーライターが持つべき心得」のひとつである「縁を紡ぐこと」についてお伝えできればと思います。
フリーランスは「出会い」から仕事が生まれる

2014年11月に「しらべぇ」というWEBメディアのライターコンテストに入賞したことから、ライターデビューした私。そのときはとある企業に所属して専属ライターをしていたため、しらべぇのライティングは副業として細々と続けていました。
その後、ライターとしてのステップアップを目指し専属ライターをしていた企業を退職。まだライターとしてヒヨコのような状態でしたが、フリーとしていくつかのWEBメディアで書かせていただけるようになったため、2016年の頭に思いきって独立することを決めました。
独立してから私を一番に助けてくれたものは「人とのつながり」でした。
とにかく出会った人となんらかのつながりを持ち、自分がやってきたこと、得意なこと、これからやりたいことをアピールする。頼まれてもいないのにポートフォリオや企画を送りつけたことも数知れず(笑)。
出会った人たちと積極的に関わることで、「この仕事やってみる?」「こんなことできますか?」とお声がけいただくことが増え、仕事に結びつけることができ、今日にいたります。
「こんな提案したら迷惑だろうか」「私なんてまだまだ……」そんなふうに弱気になるのもわかりますが、フリーランスになったのなら図々しさがないとやっていけないと私は思います。
出会った相手に図々しく絡むこと。唯一無二のスキルを持たない駆け出しフリーライターのうちは、これに尽きます。
どこで出会いを見つけるの?

編集・ライター養成講座で出会ったみんなと
経験値の少ない私がどうやって、クライアントとなりえる編集プロダクションやWEB・出版業界の方々と出会ってきたか。一番の出会いの宝庫は宣伝会議が主催する「編集・ライター養成講座」でした。
私は2013年にライターという職業に興味を持ち、まず「編集・ライター養成講座」に半年間通いました。受講料は17万円弱。この講座では、ライター・編集の仕事内容や文章の基本的な書き方、企画の立て方、営業方法など、ライター・編集について総合的に学べます。
私がこの講座で得た一番の財産が「良質な横のつながり」。
私は正直、やる気満々の生徒ではなく、提出していない課題があったり授業よりプライベートの予定を優先したりするような生徒でした。ときどき授業中に寝てたし(笑)。
でも徐々にメンバー間のオンラインコミュニティに混じったり、飲み会に参加したりして、メンバーとの仲を深めていきました。オンラインではFacebookのやり取りが中心で、そのためにFBを開設したんです。世間よりだいぶ遅れていたけど、このタイミングでFBに登録したのは正解でした。
メンバーのなかには、広告関係の会社員やライタープロダクションの社長など、すでに出版・WEB業界で働いている人もいました。
約100人ぐらいの生徒のなかで、講座を卒業したあとライター・編集職に転職した人は私が知る限り20人ぐらい。知らないだけで、もっと多いかも。
元々業界関係の人、やる気満々で転職を果たした人、加えて宣伝会議のスタッフさんや講師陣、トータルすると50人ぐらいのつながりが一気に得られました。このつながりは独立するにあたって最強の武器になります。
業界の情報を共有するだけじゃなく、仕事を依頼してくれた友人もいました。宣伝会議さんからも依頼をいただきました。
さらにはライター・編集者が集まるイベントや勉強会にもガンガン参加したし、界隈の人たちが集まりそうな飲み会にも顔を出し、どんどんFB上でつながりを増やしました。
普段はオンライン交流。年に2回会えればベスト

そして、つながった相手には「自分を覚えていてもらう努力」をしなければなりません。
しょっちゅう記事をバズらせていたり、誰もが目にするような影響力のあるサイトで定期的に書いている人は別ですが、そうじゃない人はすぐに忘れられてしまいます。
そりゃそうだ。たった一度のクリックで”友達”になれる現代では、日々つながりが増える一方。存在感がない人は相手のメモリーからすぐに消去される。
私も気付けばFBの友達が1,000人を超えていましたが、たぶん300人ぐらいは誰だかわからないと思います(笑)。みなさんもSNS上の友達って、きっとそんな感じじゃないですか?
だからこそ、自分の仕事の実績や考え方、好きなこと、感動したこと、問題提起したいこと、ライフスタイル、価値ある情報など、頻繁に投稿すること。
そして、友達の投稿に「反応」すること。誰彼かまわず「いいね」することも別に否定はしませんが、私は「心が動いたこと」や「応援したいこと」に限って反応し、時間に余裕があればコメントも残します。とくにコメントは存在感が強く返信してもらえることが多いので、よりお互いの記憶に残ります。
よっぽど的はずれ&独りよがりなコメントじゃない限り、嫌われることはないと思います。
普段はオンラインのやりとりで十分ですが、イベントや飲み会などリアルで会える機会があれば、なるべく逃さずキャッチしたほうが良いかなと。年に2回ぐらい会って会話を交わせば、覚えていてもらえるんじゃないでしょうか。有名な方が登壇するイベントなんかでは、意図せず知り合いに会えることもあるので要チェックです!
けれど心や身体が疲れているときはSNSを見たくなかったり、人に会いたくなかったりすることもあると思うので、自分自身の拒絶反応を受け止めながらバランス良く続けていくといいかもしれません。
一番いいのはSNS上の反応を気にしすぎないようにして、冷静に分析することじゃないかな〜。
そんなこんなでフリーライター3年目になった私も、出会った人たちに毎日図々しく絡みまくってます。もちろん自分の得だけじゃなく、「相手のためにどんな貢献ができるか」を常に考えながら。すぐに仕事につながらなくても、とにかく縁を紡ぐ。その縁がいつか必ず芽を出します。
駆け出しライターのみなさん、一緒にがんばりましょう〜!!